警察ドラマが大好きすぎて、「捜査」とか「事件」といった言葉に反応しがちな私。
芸能人の薬物事件が相次いでいたタイムリーな時に新潮新書から発売になった、瀬戸晴海さんの『マトリ 厚労省麻薬取締官』という本がとにかく気になってた。
でも、積読になってしまっている本も沢山あるしなあ…ということで買い控えしていたんだけど、外出できないしGWもあるしということでまとめて大量買いした中の一冊。ついに読んだ!
著者の瀬戸さんは、元マトリの部長さん。地道な捜査で人事院総裁賞を二度も受賞したことのあるマトリの中のマトリって感じの方。
帯にお写真があるんだけど、とてもダンディーなおじさま。
読み終わって一番最初に思ったのは、「知らないことめっちゃ沢山あったよ!!!!!」ってこと。自分の知識のなさに驚いたよ。知らない世界、まだまだ沢山ある。
- 麻薬取締官は「厚生労働省」の管轄(タイトルにもあるのに気づかなかった…)
- 麻薬関連を対応するのは、厚労省のマトリ、警察、海保、税関とあること
- 麻薬取締官は薬剤師の資格を持っている人がいる(7割弱が持ってる)
- 最初は捜査権はなかった
- 世界の薬物市場規模は50兆円以上で、2015年〜2016年の日本の情報通信市場の45兆円を超えている(やべえ規模)
- 人事院総裁賞っていうものがあるんだ!
などなど。警察もの大好きで相棒とか科捜研の女などなど警察ドラマにも薬物関連のお話とかあったのに全然知らなかった。
本っていろんな職業やいろんな人の人生を1000円くらいで知れる最高のツールだなって改めて思ったよね。本当に全然知らないことが沢山あった。
それと同時に普段みていた警察ドラマが物足りなくなるくらいドキュメンタリー映画を見ているかのような感覚になる不思議な薬物犯罪捜査史。
実際にあったことを書いているのに映画みたいだなって感じるのは、そういうところでしか見聞きしたことがないような出来事が並んでるからなんだろうな。薬物、ダメ絶対。
読んでるだけで苦しくなるようなシーンも沢山あったから、少し読み進めるのに時間がかかるような部分もあったけど、薬物撲滅のために少数精鋭で仕事に臨んでいるマトリの方々は本当にすごいというのをとても感じられる本。
厚労省だから、いわゆる「お役所」的なイメージもあったりし、決定事項とかもなんやかんやで遅いのでは?とか思いながら読んでたけど、
めっちゃ決定されてくじゃん!!!!!!!なにこの遂行力!!!!
と感じで、部署やそこにいる人の意識で何事もどうとでもなるんだろうなということも、感じさせてくれた一冊。
起きないに越したことはないんだけど、もし薬物関連のニュースを目にする機会があるとしたら(もちろん絶対に無い方がいい)、少し知識がついた分これまでとは違った見方で捉えられそう。
最後に、気になったフレーズを一つ。
「薬物汚染はウイルスの飛散と同じ」ということが書いてありまして。この本が出されたのは、2020年1月なのでおそらくコロナが流行する前に原稿は書き終わっていたはずなんだけど、どこか今のこの時節にも重なる部分があってちょっと不思議な気持ち。今だからこそ、目に止まるフレーズなんだろうな。
5/3のつぶやき
結婚記念日なんですが、外出自粛なのでおうちでゆるゆる撮り溜めてた録画をみたりインスタライブみたり、本読んだり平和な1日。あー、溜まってる仕事しなきゃ(忘れたい)。
買い出しのために久々に外出たけど意外と人多くいて、引きこもってたのは我が家だけ!?と思ってしまいそうになったけど、私は引き続き外出は控えておうち時間を楽しむよー。