3/17公開の「ちはやふる-結び-」。公開が決まった時からずっとウズウズしていて、公開初日の一番最初の回でみてきた。観てからもう1ヶ月くらい経ってしまっていて、何やってんねんという気持ちはあるものの、なかなか言葉にできなかったので、こんなタイミングに。キラキラしていて、まっすぐで、何かに打ち込むということを忘れている人にちょっとでも刺さると、そこから人生が変わるかもしれない。
そこまで大げさに思うくらい、このちはやふるの世界観にどっぷりハマってしまっている。
言われて納得!「キラキラ映画」の極み
ちょうど本作品を見た直後くらいに仕事で「キラキラ映画」というワードを知った。知ってました?私は初めて知った。どうやらこのキラキラ映画というのは、こういう要素がある映画のことを指すらしい。
他にもあった気がするけど、割愛。↑を聞いて、関心しきり。ずっと言葉に表現できなかったものが、実は全部このキラキラ映画に詰め込まれていた。くすぐったくもあり、ちょっといいなあと思うこの感覚。それがキラキラ映画なんだなと。
30にもなってそれが好きなのはどうなのよという思いも頭を過る。でも、ちょっとスッキリした気持ちになって、嬉しかったりするのも本音。「あさひなぐ」だったり、「青空エール」だったりも、まさにこの部類にはいるよね。好き。
千早の成長を見届ける2時間
ちはやふるの話に戻ろう。
今作では、前回作品中で使用されていた曲が流れるところからはじまる。それによって、一気に2年前に引き戻される。なんか懐かしくて、晴れた日に自分が大好きだった高校の前の坂道を登っていくようなそんなワクワク感に包まれる。音楽ひとつでここまで「あ〜これこれ!」となって、物語の中に入り込んで行ったのは初めてかもしれない。
前回の上の句下の句から2年。大枠の感想は正直2年前と大きくは変わらなかった。だから、描かれている世界観は変わっていなくて、いい意味で期待値通りの作品だった。
個人的見所は、新キャラ登場に伴う千早の成長だと思う。1年生だった前作から2年経ち、実際に3年生になった千早が描かれている。たくさんみんなから支えられてきた千早が、先輩として何をすべきなのか。立場が人を変えるという過程を見せつけられる。この成長を見るというところも、もしかしたらキラキラ映画を際立たせる要素の1つになっているのかもしれない。引き戻されつつ、新しい姿も観れるとなると、あたかもずっとその成長を見守ってきたかのような錯覚にさえなる。
とはいえ、今回初めて見る人でも十分に楽しめるから、気になったらそのまま劇場に向かってしまっていいと思う!
すきな映画とは?
少し話が逸れる。好きな映画なにー?って聞かれるとちょっと困るときがある。ちはやふるも好き。先日みた『アイスと雨音』も、ちはやふるとは全く異なる世界観で好き。
●●っていう作品が好きっていってたのに、△△も好きなの?よくわかんないみたいなことを言われることも多くて、同じような世界観しか好きになっちゃいけないのかよーーーーーーと思うことも最近多々あるので、念のため書いておきたい。
理想や懐古からくる好きと、今の自分からくる好き。これがあると思っている。ちはやふるは前者、アイスと雨音は後者。でもどっちも自分と紐づくものだから、世界観が違っても好きなのかな。そう考えると、30すぎてもキラキラ映画が好きというのは、恥ずかしいことではないのかもしれない。
「キラキラ●●」で表現されるものって、総じて「(笑)」要素が含まれる傾向にある気がしていて、それもあってなんとなく茶化されてる感を感じてしまっていたけれど、そんなことには気にせずに好きなものは好きと声に出して言おう。
元ソースのページが消えちゃってたから若干うろ覚えなのだけれども、「高校生には戻れないし、進路希望表を書くことももうない。二度と戻れない一瞬を体験させてもらって」というフレーズを監督さんかスタッフさんどなたかのインタビューでお見受けした。
これは、まさに感じてた懐古からくる好きに繋がるところだと思うし、追体験できるのも映画だったりお芝居の良いところだもんね。好きな気持ちはにはやっぱり素直でいたい。
私は、とにかくちはやふるが好き。太一みたいな存在が高校生の時にいてくれたらよかったなって思う。高校生にはそれこそに二度と戻れないけれど、この年でも、職場でプライベートで、そういう存在がいてくれたら、とってもとっても幸せな気持ちで毎日を過ごせる気がしている。
そういう存在が生まれる時には、その時の自分がきっと何か小さいことだとしてもしっかりとその物事にむきあっているときなんじゃないかと思う。しっかりと前を見つめて、進むこと。千早の成長を通じて、そんなことも教えてもらったような気がしている。